■フォントについて
埋め込み可能フォント
和文フォントの埋め込み可能なフォントはフォントパッケージに「PDFに埋め込み(エンベット)可能」と記載があるものです。(フォントベンダー(開発・製造元)がPDFに埋め込み可能と表明しているフォント)。モリサワOCFフォント等は埋め込みできません。
欧文Type1フォント・欧文TrueTypeフォント・欧文OpenTypeフォントは、概ね埋め込み可能ですが、中には埋め込めない物もあります。(埋め込めなかったフォントはDistillerでPDF作成の際、Distiller本体と同じ階層にある"Messages.log"ファイルで埋め込めなかったフォントが確認できます)
使用不可能なフォント
以下のフォントは使用できません。
・ver.4.0より前のビブロス2バイト文字
・FONT WORKSの旧書体(Plus書体になる以前のもの)
・ヒラギノの旧書体
フォントを埋め込まないPDFを作成する場合の注意点
OCFフォントを利用している場合等、フォントの埋め込みができない場合は、外字エリアの文字は使用できません。たとえ空白文字でも外字エリアの文字が含まれていると、Distillerはフォント名を変えてPDFを作成してしまうため、出力すると外字を含んでしまったフォントを利用しているすべての部分が文字化けを起こします。
■カラースペース
対応可能なカラースペース
カラー印刷の場合は元のアプリケーションでCMYKモードでカラー指定が行われていれば問題ありません。RGBカラースペースで指定してある場合、イメージと印刷色が異なる場合があります。特にスミベタの文字が4色に分解されてしまいますので色合い、見当精度に問題が発生します。
モノクロ印刷の場合は、CMYK、RGBどちらの場合も出力可能です。
■画像
ダブルトーン画像
ダブルトーンの画像を使用する場合eps保存時のオプションでトランスファ関数を含めなければなりません。
■アプリケーション別注意事項
Illustratorのグラデーション
Illustratorのグラデーションに特色を使用した場合、出力できません。
■PDFのサイズ
裁ち落とし
裁ち落としになる絵柄が存在する場合、ドブ(裁ち落とし)を含んだサイズでPDFを作成していただく必要があります。ドブを含める機能がアプリケーションにない場合は、トンボを付けてドキュメントがPDFのセンターに入るように配置してPDFを作成していただく必要があります。
■作成手順
基本手順
Adobe IllustratorCS、AdobeIndesign等の印刷用のPDFもアプリケーションから直接作成できる場合は、直接アプリケーションから作成して下さい。
前記に該当しないアプリケーションについては、AdobePSドライバーを利用して、アプリケーションからPostScriptファイルを作成後、Acrobat Distillerを使用して作成して下さい。
Acrobat Distillerの設定
1. |
Acrobat Distillerを起動してください。このときMakeCIDユーティリティを起動するか問われた場合は、必ず動作させてPPDファイルを更新して下さい。 |
2. |
ジョブオプションに"print"を選択します。 |
3. |
メニューの"設定"→"ジョブオプション"を選択します。 |
4. |
一般タブで「互換性のある形式」で"PDF1.4"を選択。 |
5. |
圧縮タブで、すべての項目の、ダウンサンプリングをなしに(チェックをはずす)、圧縮をなし(チェックを外す)かZipに設定。白黒画像の「グレーのアンチエイリアス」のチェックと「テキストとラインアートの圧縮」のチェックを外して下さい。 |
6. |
フォントのタブで全てのフォントをサブセットで埋め込むように設定します。 |
7. |
カラータブで「カラーマネージメントポリシー」を"カラー変更なし"に設定 |
8. |
詳細設定のタブで、ブレンドをスムースシェーディングに変換をはずす。 |
9. |
画面右側の"別名で保存"ボタンを押して適当な名前でjobを保存します。(次回からは保存した設定で作成できます。) |