■ファイルの保存
EPS形式での保存
ドキュメントをEPS形式で保存する場合、配置画像がある時は必ず「配置した画像を含む」にチェックをいれて下さい。またIllustrator8以降のバージョンではポストスクリプトを「レベル3」にして保存をして下さい。
作成バージョンと違うバージョン方式での保存(ダウンバージョン)
下位バージョンへのコンバートしての保存(9→5.5へなど)は絶対に行わないで下さい。出力が不可能になる場合があります。
Illustrator9以降の「効果」メニューの使用
メニューの"効果"を使用した場合は"効果"→"ラスタライズ"→"ラスター効果設定"を適当な値に設定して保存して下さい。(250〜350dpi程度)
Illustrator9以降のEPS保存
Illustrator9以降でEPS保存を実行する際、EPS保存のオプション画面下部にアラートで「分割を要するオブジェクト・・・」というのが表示される事があります。このアラートが表示された場合は、書類設定の"透明"の"プリントデータ書き出し"のスライダーバーを最大(一番右)に設定する必要があります。
■カラー設定
Illustrator7.0以前のパターン
Illustrator7.0以前の「パターン」は正しく出力されませんので、使用しないで下さい。
Illustrator9のパターン
オブジェクトにパターンを適用後そのオブジェクトを拡大縮小してポストスクリプト出力を行うと画面表示と結果が異なってしまう事があります。パターンオブジェクトの拡大・縮小を行った場合はオブジェクトメニューの「分割・拡張」を使用して、該当オブジェクトを分割して下さい。
罫線の色設定
罫線に線幅の指定を行わず色の指定のみを行った場合、印刷時には罫線が再現されません。
Illustrator9.0以降のカスタムカラー・RGB
Illustrator9.0以降で透明等の効果を利用している場合、それに関係するオブジェクトをスウォッチ等からスポットカラーモデルで指定した場合、意図しない出力結果になります。透明効果を利用する場合は、必ずプロセスカラーモデルに設定を変更して下さい。
同様にRGBモデルで指定しているオブジェクトも透明に関わる部分はすべてCMYKモードに変更する必要があります。
特色(カスタムスポットカラー)とCMYK(プロセスカラー)のグラデーション
一つのオブジェクトのグラデーションにスポットカラー指定とプロセスカラー指定のオブジェクトが含まれると、出力は意図しない結果になります。その場合グラデーションを構成するカラーを全てプロセスカラーに変換する必要があります。
■オブジェクト
複雑なグラデーション、パスについて
複雑なグラデーションやそのグラデーションの上に白抜き文字をのせる等のレイアウトがありますと構成時には正しく出力されてもCTP出力時に問題が起きる場合があります。またDimentsionsやStreamlineを使用して作った物のなかには上記と同じような事が起きる場合がありますので、どちらの場合もPhotoshopを使ってラスタライズをしていただいた物を使用していただく方がより安全です。
先端の形状を丸型にして、長さを0にした破線
破線で描画部分の長さを0に設定して、先端の形状を丸型にすると丸い点の破線が作成できますが、先端の形状丸形のオブジェクトの間隔や形状は、出力するメディアの解像度に依存する為、画面表示と出力結果が異なります。厳密な位置等を必要とするレイアウトには使用しないで下さい。
アウトプットの値(属性パレットorカラーパレット)
オブジェクトのアウトプット(出力解像度)は600dpi〜800dpi程度に設定する必要があります。この値が低いとオブジェクトの曲線がスムーズに表現されなくなります。これを避ける為にデータの作成が完了したら全てのオブジェクトを選択して一括で解像度を設定することをお奨めします。
Illustrator9以降でのグラデーションメッシュ
llustrator9以降でグラデーションメッシュを利用してPostScriptLevel3未対応(例、QuarkXpress3.3)のアプリケーションに配置する場合は書類設定のグラデーションメッシュの解像度を300ppi以上に設定します。
Illustrator9上でのグラデーションメッシュ+ドロップシャドウ
llustrator9でグラデーションメッシュが適用されたオブジェクトにドロップシャドウを使用すると、オブジェクトが欠けてしまう、輪郭がジャギーにる、オブジェクトの内部や輪郭に白線が入って事があります。上記のオブジェクトに関してはラスタライズを行って入校して下さい。
隠したオブジェクト
隠したオブジェクトは、作業時に重大なトラブルを発生する可能性がありますので、プリントを行いたくないオブジェクトは入校時には必ず破棄して下さい。
■テキスト
Illustrator7.0での縦組み
Illustrator7.0での縦組みにはバグがあります。縦組みを行う場合は必ず文字をアウトライン化して入校を行って下さい。
■画像
Illustrator5.5〜Illustrator8での画像の配置
配置する画像は全てEPS画像をリンクする形式で配置して下さい。画像の埋め込みは行わないで下さい。
Illustrator9〜IllustratorCSでの画像の配置
配置する画像は基本的にはリンク形式で配置して下さい。ただし、透明効果等のフィルタを利用した場合は画像はすべてCMYKモードにして埋め込む事が必須になりますので、注意して下さい。
IllustratorEPSファイルの配置
Illustratorドキュメント上にIllustratorEPSファイルを配置する事はAdobeはサポートしておりません。コピー&ペースト等で該当ドキュメント上にオブジェクトを直接配置して下さい。
Illustrator9での切り抜き画の配置
Illustrator9にクリッピングパスが含まれるEPS画像を埋め込み、ファイルを保存した後に、再度ファイルを開くとクリッピングパスの適応がはずれてしまう場合があります。この問題はPhotoshop形式の画像を埋め込む事で回避できます。
張り込み画像の拡大・縮小
縦と横の比率を変えるような変倍の拡大・縮小は行わないで下さい(品質が非常に劣化する場合があります)。また、拡大・縮小を行う場合はサイズ変更適用後の解像度に注意してください。
IllustratorCSへのPDFファイルの張り込み
IllustratorCSではPDF上にアウトライン化された音引き文字と破線が存在する場合、音引文字が破線化されてしまう事があるという問題がありますので、注意してください(モニタ上で確認できます)。
■レイヤー
レイヤーの表示・非表示
各レイヤーに対して、プリントを行わないように設定する項目がありますが、8以前のバージョンでは設定しても有効になりません(プリントされてしまいます)。
また、レイヤーを非表示にすると、該当レイヤー上のオブジェクトは印刷されませんが、前記の設定も含めてレイヤー設定によるプリント回避は、作業時に重大なトラブルを発生する可能性が非常に高いので、プリントを行いたくないレイヤーは入校時には必ず破棄して下さい。
レイヤーの表示濃度
Illustrator9.0以降ではレイヤー上のオブジェクトに対しレイヤー設定で濃度を設定できるようになりましたが、これは印刷には反映されません。
■他のソフトとの連携
ドロップシャドウ効果
llustrator9以降ので効果フィルタからドロップシャドウを利用したファイルを、レイアウトファイルで下時に絵柄がある状況に配置した場合、画面表示上は正しく適用された用に見えても、ポストスクリプト出力を行うと影の部分が白い四角つきで出力されてしまいます。ドロップシャドウ効果を利用して下地が必要な場合はIllustrator上に下地を配置する必要があります。